ラウンジソファーに身をまかせ
大正ロマンを満喫する贅沢

円錐状の出窓に可愛らしい丸い屋根、そして切妻屋根のコラボが特徴的な洋館は、
大正13年に日本を代表する製紙企業だった富士製紙の社長別邸として建築されたそうです。
洋室・和洋室の他に、大正ロマンを醸し出すラウンジのハイカラな内装は、鎌倉の風情をくすぐります。
その他、数寄屋造りの館内にはお庭を備えた和室をはじめ、男女別の大浴場、休み処などがあります。

Prev
Next

雨で濡れた庭が
源平鎌倉の情景を映し出す「たけの間」

個性あふれる客室はどれも見ごたえがあります。
瀟洒(しょうしゃ)な洋室「らんの間」も捨てがたいですが、かいひん荘のお庭を愛でる和室もまたおすすめです。
今回宿泊したのは、開放感あふれる15畳一間の「たけの間」。
土間と壁一面の大きな窓から眺めるお庭が特徴的で上質な寛ぎを与えてくれます。
源氏・平氏の情景を描いた庭は当時の鎌倉の情景を想起させ、心も和みます。

Prev
Next

秋の彩り、まずは無花果でおもてなし

かいひん荘鎌倉では夕食をお部屋でいただくことができます。
お楽しみは、相模湾の新鮮な魚介と鎌倉の地野菜でもてなす懐石料理。
お庭の風情を愉しみながら一品一品、気持ちのこもったお料理をいただきます。
本日の先付は無花果の白和え。秋を感じさせる無花果の甘みとごまの香りが絶妙で食欲をそそります。
前菜は満月に見立てた心躍らせる品々。どれから食べようかと迷うのもまた楽しいです。
蟹真薯(しんじょ)のあたたかなお椀は上蓋を開けると、月夜を想わせる器から松茸と柚の香りがあふれてきます。
長皿に盛られたお造りは秋に旬を迎えるむつやみる貝、
そして名残の勘八・アオリイカに上質な鮪…。一口ごとに思わずほほが緩みます。
真魚鰹の柚庵焼きに続き、炊き合わせは穴子南京博多寄せ、強肴は海老と鮑をのせた大好きな丸茄子の田楽。
締めに雲丹の塩をつけていただく海老と舞茸の揚げ物。
最後に御飯と赤だし、デザートと存分に秋の彩りを楽しませていただきました。

Prev
Next

鎌倉で旅館のおもてなしを
これからも続ける

かいひん荘の昔の屋号は「海濱荘」だと話すのは、取締役支配人の井上靖章氏。
昭和60年代までは2階から由比ヶ浜の海岸線が見えていたとのこと。
しかし、住宅が建ち並ぶことで見えなくなってしまったため、
お庭を眺めることができる客室につくり替え、屋号も「かいひん荘鎌倉」にしたそうです。
今後は海外のお客さまも含め、多様化するお客さまのスタイルに合わせつつも、
旅館としては鎌倉でここだけになってしまった、地元の魚介や野菜の料理にこだわり
お部屋食の旅館スタイルを続けていきたいと語っていただきました。
今後はコンサートなどの催しの他、洋館のスペースを活かしたことも考えているとのこと。
ぜひみなさまも一度お泊まりになってみては如何でしょうか。

Prev
Next

※料理は、仕入れ状況により毎日異なったメニューが提供されます。
掲載の料理はメニュー一例としてご参考にしてください。