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宿研通信 9月号

特別対談

宿研通信編集長の末吉が、当サイトの人気コンテンツ「集客の匠」にも
ご協力いただいている小阪裕司氏と対談。
宿泊業界がよりよく発展していくためのヒントについて語り合いました。

自分のめざしたい姿に”気づく”ということ

不況、値下げなどのあおりを受けて苦しむ宿泊業界。
今回の特別対談では、宿泊施設を経営していく上で大切なことを、
宿研通信 編集長の末吉が、オラクルひと・しくみ研究所の小阪裕司氏に、お話を伺いました。

末吉 小阪さんが「会合を開いてみると、施設さま同士の情報交換もできて良いかもしれない」と
おっしゃられていました。
私も常々、宿研が施設さまに色々な場を提供できればと考えています。

小阪 それは面白い。ぜひ聞かせていただけませんか?

末吉 例えば、当面の問題を解決するリソースを提供する場であるとか、
中?長期的な視点で施設さまがめざすところを考えていく場などです。
小阪さんのおっしゃった施設さま同士で意見交換ができる場も良いですよね。

私は宿研ががっちりコンサルティングを行って方向性を決めてしまうのではなく、
あくまで施設さま自身に考えていただきたいと思うのです。

小阪 それはもっともな考えですね。
どの業界でも経営することが目的になってしまって、
どこをめざしたいのかを見失っている企業が多いように感じています。
そこで、宿研さんのような存在が
目的を明確にする手助けをしてあげることは、
とても21世紀的なビジネスだと思いますね。

目的が見えていなければ、マーケティングシステムは組み立てられません。
私がよくお話している、業績がV字回復した施設さんなんかは、
方向性が明確だったからこそ驚異的な回復を達成できたと思います。

末吉 その施設さまは、どんな方向性をお持ちだったのでしょうか?

小阪 前経営者である両親が経営していた時は
労働者が主な顧客である宿だったそうです。
しかし、それを継いだ時に「自分は、小さな赤ちゃんと泊まれるような旅館をつくろう」と考えた。
それが決まれば、おのずとやるべきことは見えてきます。

末吉 方向性が明確になれば、
来ていただきたいお客さまのイメージもはっきりと持てますからね。
そのイメージは、人から教えてもらうのではなく、
やはり自分で発見しなければいけないと思います。

経営者の方々の中には、宿研に加盟することで、
ある意味安心されてしまう経営者の方がいます。
信頼していただけるのはありがたいことですが、
私は自分の商売を自分自身で考えていただきたいと思っています。

冷たく聞こえてしまうかもしれませんが、
やはり実際に施設をつくり、経営していくのは施設さま自身。
自分たちのやりたいことを見つけていただき、つくりたい施設にしていただくのが一番だと思います。

小阪 施設さまが、自分の施設をどうしたいかに“気づき”、
“発見”していただく場をつくっていければ宿研さんの試みは成功ですね。
それが決まれば、おのずとやるべきことは見えてきます。


コンサルタント プロフィール
小阪 裕司(こさか ゆうじ)
オラクルひと・しくみ研究所代表博士(情報学)
作家、コラムニスト、講演・セミナー講師、企業サポートの会主宰、行政とのジョイントプログラム、学術研 究、ラジオ番組パーソナリティなどの活動を通じて、これからのビジネススタイルとその具体的実践法を語り 続ける。
山口大学(美学専攻)を卒業後、大手小売業にて実務を経験、広告代理店を経て、1992 年「オラクルひ と・しくみ研究所」を設立。また、人の「感性」と「行動」を軸にしたビジネスマネジメント理論と実践手法を 研究・開発し、2000 年からその実践企業の会「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰。「ビールが正 価で売れる酒屋」「どこでも買える商品の売上が50 倍に伸びたスーパー」など、数千件の感性価値創造実 例を生み出している。日本感性工学会理事、九州大学客員教授・静岡大学客員教授・中部大学客員教授。 近年、飛び級で工学院大学大学院工学研究科情報学専攻博士後期課程を修了。 著書は、最新刊『お客さまの「特別」になる方法 』(角川書店)はじめ、新書・文庫化・海外出版含め計30 冊。
実践会・事例公開等の詳細は、http://www.kosakayuji.com 講演・各種プログラム等の詳細は、 http://www.kosakayujilab.com 小阪裕司ツイッターは、kosakayuji2010
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