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宿研通信 2月号

匠が、とっておきの集客術を教えます 集客の匠に訊く

集客の匠に、お客さまを呼ぶポイントを訊くこのコーナー。
4ヵ月連続して“盛りつけの匠”が
「盛りつけが持つ集客力」についてお話しいたします。
今回のテーマは『観光客の心を掴む盛りつけ』についてです。

観光客の心を掴む盛りつけ

みなさま、こんにちは。“盛りつけの匠”もりたとしこです。
4回にわたり、「盛りつけが持つ集客力」についてお話ししています。
どうぞよろしくお願いいたします。

最終回は『観光客の心を掴む盛りつけ』についてです。

日本らしい盛りつけで魅せる

2020年に控えている東京オリンピック・パラリンピック。
海外から日本にたくさんの観光客が訪れると予想されているため、
インバウンド向けのサービスに取り組んでいる方も多いことでしょう。
もちろん、観光客の宿泊先となる旅館やホテルにとって、
インバウンドへのアピールは重要な役割を果たします。

今回は盛りつけ師として、宿の“料理”で海外の観光客の方に喜んでもらうには、
一体どのような工夫をすればよいのかを考えていきたいと思います。

まずは、みなさまが観光客として海外に行ったと想像してみてください。
その土地の料理を食べる際、日本人の観光客だからといって日本風の盛りつけで提供されたら、
少々残念な気持ちになりませんか?
それと同じように、海外から日本に来る観光客の方々も、
訪れた国ならではの盛りつけ・料理を求めていると言ってよいでしょう。
つまり、盛りつけであっても、季節感や行事を意識して行うと、
日本の魅力を分かりやすく伝えることができるのです。

例えば、5月なら盛りつけに使うピックをこいのぼりの形にするのもかわいらしいでしょう。
ポイントは、誰にでも分かるような季節感を取り入れることです。
他にも、和菓子は季節感のあるものが多く、食事の場も華やぐためおすすめです。

季節感以外にも、
盛りつけに日本ならではの体験が取り入れられていると、喜んでもらいやすいと思います。
なかでも笹葉は、アレンジ方法が豊富です。
お団子をくるんだり、葉を敷いてその上にわらび餅をのせたり…
さらには葉を丸めて器に入れ、そこにそばを盛りつけるなど、
ちょっとしたひと手間で雰囲気をガラッと変えることができるのです。

海外からの観光客の方に料理を出す際、
お箸が扱えるかどうか心配する方もいるかと思います。
最近は、お箸を使えなくても一生懸命チャレンジしようとする方もいらっしゃいます。
そのため、お箸を使わなくても食べられる食事を用意するのではなく、
お箸で掴みやすいように盛りつけを工夫することのほうが大切だと思います。
ひと口で食べられるものや、丸いものはへこませてあげるなど、
盛りつけの美しさだけでない“気遣い”も重要なのです。

盛りつけの基本を押さえつつ、
お客さまの喜んだ顔を思い浮かべてさまざまな盛りつけにチャレンジしてみてください。
ありがとうございました。

 

 
プロフィール
もりた としこ
盛りつけ師、フードスタイリスト。フリーランスでレシピ提案、料理本や商品パッケージのフードスタイリング、レストランのメニュー撮影、自宅や出張でのお料理教室や盛りつけレッスンを開催している。日々簡単でおしゃれに見える盛りつけを研究中。