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集客の匠に訊く:カラーユニバーサルデザイン

匠が、とっておきの集客術を教えます 集客の匠に訊く

集客の匠に、お客さまを呼ぶポイントを訊くこのコーナー。
4ヵ月連続して「宿屋に求められる色彩テクニック」についてお話しいたします。
今回のテーマは『カラーユニバーサルデザイン』についてです。

カラーユニバーサルデザイン

みなさま、こんにちは。色彩プロデューサーの関口智恵(ともえ)です。
4回にわたり「宿屋に求められる色彩テクニック」についてお話ししています。
どうぞよろしくお願いいたします。

第3回は、『カラーユニバーサルデザイン』についてです。

施設の安全性を補うカラーユニバーサルデザイン

高齢者社会を迎えた現在において、高齢者や色覚障害者の方々は、色による微妙な変化を識別するのが難しいとされており、情報を読み取れずに不便を感じる人が増加しているそうです。

高齢者になると視力が衰え始め、明るさについては若年者の2から3倍の照度が必要になります。
一方で、不快なまぶしさを感じることも多くなります。
したがって、目的にあわせた照度の関係を考慮する必要があります。

また、年齢がすすむにつれて白内障にかかりやすくなります。
これは、本来透明な水晶体が白く濁る症状で、視認できる色数が減少します。
特に黄色と青系の色の視認が低下するといわれています。

そういう状況のなか、空間の色彩設計で重要とされているのが「カラーユニバーサルデザイン」です。

カラーユニバーサルデザインとは、色の見え方が一般と異なる人にも情報が正しく伝わるよう色づかいに配慮した設計のことをいいます。

カラーユニバーサルデザインに配慮することにより、色覚障害者(色覚異常・色盲・色弱・色覚障害・色覚特性とも称されます)だけでなくすべての人にとって、利用しやすく見やすいデザインになります。

施設に求められる色彩の配慮

では実際にカラーユニバーサルデザインを実践する際、どのようなことに気をつける必要があるでしょうか。
ここでは一部をご紹介します。
〇識別しにくい色を接する形で使用しない
赤と緑、青と青緑といった、ご高齢の方や色覚障害者にとって識別しにくい色の組み合わせを避けましょう。

〇色相と明度に差をつけるようにする

明度差が少ないと高齢者に限らず、文字を認知しにくいです。
施設の案内看板や注意を促す文言は、遠目からもはっきり見える色を使うことをおすすめします。

例えば床面の段差などの素材や色を明度や色相を意識したものに変えて視認しやすくすれば、高齢の方が行動しやすくなります。

また、施設の部屋札やトイレのボタンなどといった色によって場所や機能を識別する場合、文字による補足説明を入れることで、間違った認識を防ぐことができます。

そして施設内の色づかいだけでなく ホームページの色づかいも配慮しましょう。
文字の色と背景の色の明度差が少ないと、文字自体が読みづらいです。
どんなに素晴らしいことが書かれていても、読みづらいホームページでは、せっかくのお客さま候補が去ってしまいます。

これからさらに高齢化社会になっていきます。
「カラーユニバーサルデザイン」「色彩心理」という視点は、ホスピタリティの付加価値に繋がることでしょう。



プロフィール

せきぐち ともえ

株式会社キュア・カラー 代表取締役。一般社団法人 日本カラーヒーリング協会理事長。ILA(世界の光と色の協会 日本支部)代表。広告代理店時代、500人以上のアーティストの広告宣伝・プロモーションを担当。1999年に「キュア・カラー」設立。色彩はもとより、前職経験を活かした企業のブランドづくりのコンサルティング、商品開発、監修などを多数行い、幅広く活動している。現在は「色の気(エネルギー)で女性性満開ワークショップ」を、鎌倉・アメリカ・パリにて開催中。主な著書『心の三原色—もっとキラキラ輝くあなたへ』。

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