土団子の土塀があたたかみある
洒落たラウンジ。

松園は本館と離れに分かれ、本館にはリニューアルされた客室が6部屋、
2ヵ所の内風呂と露天風呂それに食事処とラウンジの構成、
特徴のある茅葺きの離れは2棟、それぞれ特別室となり、
敷地内には離れ専用の古代貸切風呂が2ヵ所あります。
フロントを兼ねる本館のラウンジは古代の土団子を模した囲いが洒落ており、
館内には主人である北脇豊史さん自作の絵画なども飾られています。

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古代の暮らしを再現した
一棟一客のおもてなし。

離れはいずれも高床式となっており、茅葺きを含め建築資材はすべて出雲産で建築されているそうです。
ひときわ大きな館が宮殿を模した「健部の郷の宮処(たけるべのさとのみやど)」、
今回宿泊する客室は古代の穀物収蔵庫をイメージした 「宇夜都弁(うやつべ)」。
古代の王様になった気分で木段を上がり建屋のなかへ。なかはツインベッドの寝室と籐のイスを設えたリビングの空間。
けっして広くはありませんが天井も高く、木々の温もりが二人で過ごすには十分な空間です。

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柔らかな無味無臭の
ピュアな源泉かけ流しを堪能。

離れ棟にある貸切風呂は「勾玉の湯」と「健の湯」。
勾玉の湯はどこか女性らしいやさしさを感じ、健の湯は男性らしい無骨さを感じながら貸切でお湯を愉しめます。
泉質は弱アルカリ性と肌にやさしく、加温や循環など一切していない源泉かけ流し。
本館の「岩しずくの湯」と「岩室の湯」もそれぞれ個性があり、こちらは露天風呂も楽しめます。

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主人がこだわる古代人がもてなす弥生の宴。

本日は興味津々である古代食のコースをいただきます。
この古代食は25年前に弥生時代の遺跡が残るこの地に因んで、
主人である北脇さんが古い文献を参考に現代風に料理をアレンジして再現されたそうです。
弥生時代の衣服である貫頭衣も添えられており、器も箸もその当時のままでタイムスリップした様子。
まずは古代食の内容について簡単な説明を受けていただきます。
食前酒は古代米である黒米のお酒。前菜はキビ・アワ・ヒエなどの穀物と牛乳を煮つめてつくる酥にさらに固めた醍醐。
ほんのりミルクの味が香る不思議な食感です。造りは甘鯛の湯引きに汁物は宍道湖のシジミの旨味を味わう潮汁。
お箸もシンプルにクロモジの木からつくられた手づくりですが
さすがに食べづらかったのでここで普通のお箸に変えてもらいました。
大きめの高坏にはノドグロの塩焼きにマトウダイの肝と卵、赤貝・ハマグリ・サザエの貝類にひじき。
全体的に味つけはシンプルで素材の食感を味わいいただきます。
猪や雉の焼き物や鯛の朴葉焼きに赤米の雑炊など見た目以上にボリュームがあり、
地の海の幸、山の幸を焼く・煮る・蒸すそして自家製の調味料を好みでいただくご馳走は正に健康食そのものでした。
松園では季節の山陰の味覚でもてなす会席料理も楽しむことができるそうです。

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親子でこれからも紡ぐ
古代出雲への誘い。

国宝級の弥生時代の青銅器が多数発掘された荒神谷遺跡など歴史的にも重要な神々が集うこの地。
自然の恵みを大切にしてきた古代の人の暮らしを再現し、
宿屋として快適に体感できるような空間を創りたいという想いが伝わってくる湯宿でした。
みなさまも出雲大社参拝の折にぜひ一度お泊まりになってみては如何でしょうか。