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時代のキーワード:0泊2食/フェイク食品/大型連休分散

お客さまは時代の変化に敏感なもの。
宿研通信編集部が選んだ、時代の流れを掴むキーワードをお届けします。




KEY WORD01

0泊2食

>>日帰り旅行の新しいカタチ
>>時間とお金を節約しつつ楽しみたい!
巣ごもり消費という言葉に代表されるように、
節約志向が高まっている現在、
注目を集めている旅館の利用プランがある。
それが0泊2食だ。

これは旅館には泊まらず、
日帰りで昼食と夕食を利用するプランのこと。
例えば温泉旅館であれば、
部屋にチェックインして昼食を食べ、
お湯に入って近場を散策。
夕食を食べたらそのまま泊まらずに帰るという流れ。
こうしたプランが人気を集めているのは、
単に金銭的な問題だけではなく、時間的な理由もあるようだ。
大型連休ならまだしも、普段の週末なら日帰り旅行の方が便利で、
友人ともスケジュールを合わせやすいという声がある。

日本では欧米のように長期休暇を取るのが難しいということもあり、
こういった手軽な小旅行が好まれているのだろう。
観光シーズン外や、なかなかまとまった休みがとれない
社会人向けのサービスとして
一考の価値はあるのではないだろうか。


KEY WORD02

フェイク食品

>>拡大するフェイク食品の数々
>>いつしか本当の味を忘れてしまう!?
食品の偽装事件が相次いだのは2007年のこと。
有名食品メーカーが産地や原材料を偽り、
食の安全に対する生活者からの信頼が地に落ちた。
これらは製品情報を意図的に改ざんしたことが問題になったわけだが、
これらとは異なるタイプの「フェイク食品」が
世の中に出回っていることをご存知だろうか。
たとえば、私たちが朝食などによく食べているししゃも。
実はししゃもの漁獲量が少ないため、
現在はキャペリンと呼ばれる別の魚が「子持ちししゃも」などの
名前で市場に出回っている。
もっとわかりやすい例をあげれば、
「かにかま」もフェイク食品の1つである。
またよく使う「ポーションミルク」も、
植物製油脂に脱脂粉乳やミルク風味の香料を味付けした商品が多い。
知っている人は知っているが、知らない人は知らない、
というのがフェイク食品を取り巻く現在の状況である。
もちろん偽装しているわけではないので犯罪ではないが、
本物のししゃもをかじった子どもが、
「このししゃも味がなんか変だね」と言うようでは、
日本の食文化の危機といえるのではないだろうか。


KEY WORD03

大型連休分散

>>さらば! 連休の交通渋滞
>>有給消化の義務化も必要
大型連休に旅行に出かけると、
交通渋滞のため半日以上車内で過ごす…
人口密度の高い日本で、一斉に連休をとれば当然の事態かもしれない。

このような渋滞を緩和するため、大型連休分散が検討されている。
これは日本をいくつかの地域に分け、そのブロックごとに連休をとるというもの。
これによって交通渋滞が緩和でき、
さらに観光地での混雑も少なくできれば、
観光や旅行の促進につながると考えられている。
しかし、実家や親戚が遠く、連休が合わないから
遠出を避けるということもあり得る。
そのような場合、有給休暇で休日を合わせられるように、
有給消化の義務化も必要だろうという指摘もあるようだ。

大型連休分散が、
安近短や巣ごもりという今の生活者の動向を変化させ、
経済活性の一助となるか。
実際に導入して効果を測ってみる必要がありそうだ。
試験的導入は2011年に行われる見込みである。

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