- 時代のキーワード
時代のキーワード:世界農業遺産/ノマドカフェ/地震保険
お客さまは時代の変化に敏感なもの。
宿研通信編集部が選んだ、時代の流れを掴むキーワードをお届けします。
世界農業遺産
>>先進国から初めての選出!
>>自然とともに歩む、日本の農業のカタチ
低い食料自給率、後継者不足、放射能による風評被害…。
日本の農業を取り巻く状況がより厳しさを増している中、
実は明るいニュースも存在する。
伝統農業や文化の保全を目的に2002年に始まった、
国連食糧農業機関(FAO)の「世界農業遺産」に、
先進国として初めて新潟県の佐渡島と石川県の能登半島が認定された。
佐渡島は特別天然記念物のトキをはじめ、
さまざまな生物を育む水田づくりが認定の理由。
一方で能登半島は、棚田などに代表される里山の保全が評価された。
自然とともに歩んできた、日本の農業が選ばれたのは非常にうれしいことだ。
ノマドカフェ
>>ノマドワーカーを対象としたカフェが続々誕生
>>保守的な日本で、どれだけこの働き方が浸透するか
ノマド(遊牧民)のように、場所を移動しながら働く人々を「ノマドワーカー」と呼ぶ。
最近では、ノマドワーカー向けにビジネスを展開するカフェが各地にオープンしている。
ノマドワーカーはカフェなど外出先で仕事をするが、
ノートパソコンの電源やインターネット回線環境が整っている必要がある。
しかし、電源を貸し出していなかったり、
ネット環境が整っていなかったりするのが、現在のカフェの実状だ。
そこで、それらが完備されたノマドワーカー用のカフェに注目が集まっている。
原宿にオープンした「THE TERMINAL(ターミナル)」のように
会議室などのビジネス設備を持ったカフェが続々誕生してきている。
保守的で有名な日本の中で、こういう働き方はどれだけ浸透していくのだろうか。
地震保険
>>今もっとも注目される保険!?
>>不安が伸ばす市場
企業がいま最も注目している保険があるとしたら、それは「地震保険」だろう。
今までの地震保険のほとんどは、
火災保険の特約として付加されるもので、地震による物損しか補償されない。
また、事業継続のための費用の補償がなかったり、
補償されても金額自体が不十分だったりする場合が多かった。
身内にその許容量を残すべく、系列外の会社の加入を断っていた会社もあるという。
そんな中、スイスの会社が企業向け地震保険の提供を始めた。
国内の多くの地震保険とは違い、
建物の損害やそれによる喪失利益や復興費用などがすぐに支払われる。
9月にはそれに触発されたように、国内でも企業向けの地震保険が発売を開始された。
さらなる大地震への不安が残る日本だからこそ、
地震保険はさらに注目されていくに違いない。