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<宿泊施設の業務効率化対策>お客様のお問合せを減らすための効果的な対策とヒント

日頃より弊社の契約施設様とお話をする中で、意外に多いお悩みのひとつが「お客様のお問合せ」に関することです。

お客様が増えてきたことが実感できてありがたい一方、問合せ対応に費やす時間やリソースは、他の重要な業務や改善活動から削られてしまうことも多々あります。

そこで、今回は「お客様のお問合せを減らす方法」に焦点を当て、効果的な対策とヒントをご紹介いたします。

 

なぜ多くの問合せが発生するのか?

 

そもそも、なぜ電話やメールでたくさんのお問合せが発生するのでしょうか?
それは情報が少ないことだけが、原因ではありません。

 

お問合せが多く発生する理由

 

1.お客様が知りたい情報が得られない構成・表現になっている

お問合せが増える一因は、ウェブサイトや情報提供の構成・表現が適切でないことです。お客様が知りたい情報が見つけにくい場合や、関連する箇所に答えがない場合、問合せをする必要を感じることがあります。

さらに、他の施設では記載されているような情報が自社のウェブサイトに載っていない場合も問合せが生じることがあります。お客様は他の施設の情報と比較したり、詳細な情報を得るために検索することが一般的です。必要な情報が提供されていないと、お客様は不安や疑問を感じて問合せを行う傾向があります。

また、注意書きが多すぎる場合も問題となります。長文の注意書きや冗長な表現は読み手の興味を失わせる可能性があります。情報提供の際には、わかりやすく簡潔な表現を心掛けることで、お客様が必要な情報をスムーズに見つけることができるようになります。

 


2.疑問を解消する手段が限られている

お客様が疑問を解消する手段が限られている場合、お問合せが増加することがあります。
例えば、問合せしたいときにメールや電話しか連絡する方法がない場合、お客様は直接コンタクトを取ることを選択することになります。電話やメールはお客様と直接コミュニケーションができる有用な手段ですが、同時に人的リソースを多く必要とするため、企業側にとっては負担となる場合もあります。

 

 

お問合せを減らす方法

 

では、上述した2つの原因をもとに問合せを減らすための具体的な方法をご紹介します。

 

1. ユーザーの問合せ内容を整理して集計する

 

<Point>よくあるお問合せを書き出し、可視化しましょう。

初めにすべきことは自社分析です。頻繁に寄せられる「よくある問合せ」を書き出し、下記のように
集計します。そうすることで自社に寄せられる問合せの全体像が可視化され、不足している内容が分かります。

(例)

ここでポイントになるのは質問の内容だけで判断するのではなく『頻度』と現在の『情報発信箇所』です。担当者からすれば当たり前の内容に思えても、問合せ頻度が多いのであれば、そこで悩む人が多いということですから、改善の優先度は上がります。

また、記載しているのに問合せが多いのは、現在の情報記載箇所があまり見られていない可能性があるので違う場所や違う方法でお知らせすることを検討する必要があります。

 

 

2. OTAやHP、その他コンテンツの情報を見直し適切な場所へ記載する

 

<Point>これから予約する方を意識して、見せ方も工夫しましょう

【1.】で改善すべき情報が見えてきたら、次はその情報をどこに記載するべきかを考える作業です。OTAでは以下のような場所に記載することが可能です。情報を記載する場所が適切か、もう一度見直してみてください。

TOPページのバナー お部屋情報テキスト 予約時の質問事項欄 
施設基本情報備考欄 プラン内容の文章内 フォトギャラリーのテキスト etc…

 

ただ、注意事項が多すぎると、読む気が失せて逆効果になることもあります。
ユーザーが目にしやすい場所も上手に活用して、見せ方にも工夫していくことが大切です。

 

▼例えば、こんなところにも記載できます!

┃OTAのFAQ(よくあるご質問)機能を使う
楽天トラベルは30問まで無料で登録できます。是非ご活用ください。

▼楽天トラベル管理画面

 

┃フォトギャラリーの写真とキャプション欄
 ✔写真を確認する際に一緒にインプットしてもらえる
 ✔ほとんどの人がフォトギャラリーを見る
 例)大浴場の利用時間をよく聞かれる場合
 ⇒大浴場の写真のキャプションに利用可能時間を記載して、大浴場の写真をみた際に時間情報がわかるようにする

 

┃口コミ投稿の返信欄
既存のクチコミの返信内容にお問合せに関する内容を交えて書き込む。
✔文字数を気にすることなく具体的に伝えられる
✔ほとんどの人がクチコミを確認する
 例)●●割も8月末まで延長となりました。最新情報は●●に記載しています。是非またの~・・・・

 

 

3. HP上でチャットボットを導入して、簡単な問合せはシステムに任せる

 

<Point>サービスや料金を比較して、自社にあったチャットボットをみつけよう

ユーザーが質問したくなった時の問合せ対応として、電話やメール以外にチャットボットというサービスがあります。チャットボットとは、ユーザーがパソコンやスマートフォンで宿のホームページにアクセスし24時間いつでもチャット形式で質問でき、自動で返答されるサービスです。

 

 導入にあたっての宿のメリット 
 ✔ 24時間チャットでの自動返答が可能になり、メールや電話の対応時間を削減できる
 ✔ 問合せに関するデータが蓄積でき、そのデータを次の対策で活用できる
 ✔ プラン案内リンクへ誘導したり、周辺情報も解答できるので予約への転換率UPも期待できる

 

よく使われるチャットボットは大きく分けて2つのタイプがあります。

チャットボットの会社によっては、チャットボット上でお勧めプランへ誘導したり画像や動画で宿や周辺エリアの紹介が出来たり、様々なサービスがあります。

チャットボットを有効に活用する為には、持続的に運用していく必要があります。
運用ルールと管理者を決めて、定期的に情報を更新・追記していくことで旅館ホテルにとって強い味方になりそうです!

 

最後に


いかがでしたでしょうか。お問合せ対応の効率化は、お客様の満足度向上と同時に、企業の業務効率を高める大きなポテンシャルを秘めています。
問合せが減ることは、お客様にとっても働く皆様にとっても、対応にかかる時間とストレスの軽減につながるはずです。

そのためにも、ユーザー心理を考えながら、「どこに」「何を」「どんな手段で」提示したら伝わるか整理するところから見直してみてください。そして、予算と目的に合ったIT化の導入を検討してみてはいかがでしょうか。電話やメール対応の時間を減らし、空いた時間を有効活用していきましょう。

 


 

株式会社宿研は〝日本中の宿を元気にする”宿泊施設専門のweb集客パートナーです。
創業18年、累計約5000件の実績を誇る宿研が
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記事監修

はしもとかな

 

2015年入社後、コンサルティング営業室のコンサルタントとして全国のホテル・旅館のWEB集客支援を行う。現在は、宿泊業界のWEBマーケティングを支援するため、宿研通信の運営を担う。施設様のお悩みに寄り添った有益な情報発信を行うべく、日々業界のトレンドや情報の収集・分析を行っている。

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