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宿研が行く:ホテル ハット・ウォールデン

気になる宿屋レポート 宿研が行く

宿泊予約経営研究所所長の末吉秀典が注目の宿泊施設をご紹介するこのコーナー。
今月は、 「山梨県 清里高原 ホテル ハット・ウォールデン」さんの
体験レポートをお届けします。

1978年に開業した清里で最も歴史のあるリゾートホテル。
週末を中心に多くの観光客で賑わうレストラン、オルゴール博物館、ハンドクラフトのショップが点在する「萌木の村」の入口にひっそりと佇んでいます。
ゲストルームは全部で12室。館内は木々に囲まれたテラスが美しいレストランと白州の香味と大人の時を愉しむバーラウンジのみです。
今回は八ヶ岳山麓に抱かれた森の小さなホテル「ハット・ウォールデン」をご紹介いたします。

八ヶ岳の風がそよぐデッキテラス

ハット・ウォールデンという宿名は、アメリカの自然作家ヘンリー・デイヴィッド・ソロー氏の著書『ウォールデン—森の生活』にちなんで付けられたそうです。
その書籍には、自然と人間の共存が描かれていて、ソロー氏の初版本も館内に展示されています。
午後のひととき、木々に囲まれたテラスで自分の好きな本を読みながら過ごす時間にも憧れます。
皆さまもご利用される際は八ヶ岳のここちよい風を感じながらその世界観に触れてみてはいかがでしょうか。

室内の色調が心を和ませる

客室は、デザインが異なるデラックスルームが2室、ファミリー向けの和洋室が2室、スタンダードツインが8室の構成。
デラックスルームには、アンティークオルゴールも設えられていて特徴的です。
客室窓の眺望は全て広葉樹の木々で優しく囲まれ、緑色が差し込んできます。

薪ストーブが演出する上質さ

採光豊かな大きな窓にウッドの柱が山のホテルを感じさせるレストラン「ネスト」。
客席は薪ストーブの円周上に配置されています。
ネストとは鳥の巣の意味で、親鳥の愛情をテーマにしたネーミングだそうです。
ワインセラーもあり、特別な山梨産ワインも揃っています。その徹底された空間演出に料理の期待も高まります。

旬材が鮮やかなディナー

野菜ソムリエとして塚田料理長が腕をふるうディナー。
そのコースは、八ヶ岳・野辺山の食材を中心に組み立てられています。
写真は、甲州ワインの搾りかすで育てられた肉質柔らかなもも肉を低温でロースト、マスタードクリームソースを添えたローストビーフ。
どの料理も彩りと食感を与える地元野菜がアレンジされていました。

シェイカーが響く大人の空間

バーラウンジ「パーチ」。パーチとはとまり木を表しているそうです。
地元白州蒸留所で育ったシングルモルトウイスキーを中心に、ホテル専属のバーテンダーが好みに応じた創作カクテルまで、旅人のひとときの時間をもてなしてくれます。

大地が育んだ銘酒が眠る場所

萌木の村の施設内に天然のワイン貯蔵庫があります。
人の手で造られた貯蔵庫は奥行10m位に6つほどの横蔵があり、希少なワインやウイスキーなどが整然と並べられていました。
ワインやウイスキーを保存するには最高の条件だそうで、中に入るとヒヤッとして心地がいいです。

早朝散策で優雅な時間を

少し早めに起きて萌木の村を早朝散策。まだ誰もいない施設を抜け、滝見の丘まで歩いて約15分。
自然道のウッドチップが足を優しく包み込みます。
ここで、マイナスイオンたっぷりの空気を思いっきり吸い込んで深呼吸。
宿泊客だけが楽しめる贅沢を味わいます。

(文・写真:末吉 秀典)

今月の宿屋データ

【宿屋】 山梨県 清里高原 ホテル ハット・ウォールデン

【所在地・連絡先】
〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545萌木の村
TEL:0736-56-2111 → 山梨県 清里高原 ホテル ハット・ウォールデン公式HP

【宿泊予約サイト】
楽天トラベル  → じゃらんnet

【アクセス】
鉄道:JR中央本線新宿駅から小淵沢駅、小海線に乗り換え清里駅下車。徒歩10分。
車:中央自動車道から須玉I.C.経由で国道141号線にて清里。須玉I.C.から約20分。

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